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HAPPY石巻版メイキングビデオ・制作後記

[2014/07/10]

HAPPY石巻版制作後記

HAPPY石巻版メイキングビデオ

編集前・未公開シーンを公開しています。

 

 

HAPPY石巻版制作のきっかけ

 

HAPPY石巻の撮影・編集を担当したイトナブ石巻の嶋脇です。

公開して一週間が経ち、これまでの過程を制作後記という形で振り返ろうと思います。

HAPPYのPVに関しては知人の紹介で「世界で流行っているらしいよー」「こういうの作れたらいいねー」

という話をしながら見てはいました。その時は特に「よし!作ろう!!」ということになりませんでした。

ただ、その後で日本各地のご当地バージョンが登場し、それぞれが地域の魅力を映像に込めて

発信しているのを見て、

「いいなあー」

と思う同時に、

「今の石巻ならではのHAPPYを作ったらきっと良い映像になる。」

と思いました。

石巻は震災最大の被害地ということもあって多くのボランティアや活動団体が街にやってきました。

元からある地域の良さをそのままに、多種多様な人が移住してきたことによる多様性が街に生まれていました。

元からあるものと新しいものが交わりつつある石巻は、ある意味カオスな状況。

「他の地域にないものが石巻にはある」

そう思いました。

流れ、タイミングとは面白いもので、そうこうしているうちに、

東京のWEB系の会社ジェイティップスさんから「HAPPY 石巻版を作成しましょう!」

という提案があり、HAPPY石巻版の制作にとりかかりました。

 

人を撮影するにあたって

 

まずは本当に多くの方のご協力に感謝をしています。

アポなしで突撃撮影を行ったり、

(REGAL SHOES石巻店 新柵さん)

 

道端で出会った人を撮影したり。。

(大塚彰宏さん&鈴木さちさん)

 

スタッフを浜に連れだして撮影したり。。。

(イトナブ石巻スタッフ ナナ)

 

私共の無茶ぶりに快く応じてくださいました。

このノリの良さもそうなんですが、石巻らしさだなと感じます。

石巻は都会のように人が多くないからこそ、顔が見える付き合いがあり、

日頃の付き合いがあるからこそ、日常の延長としてみなさんの自然体な映像が撮れたのだと。

コメントでもいただいていましたが「固さがない」というのは、

そういった部分から来ているのではないかと思います。

 

石巻を撮影するにあたって

 

オープニング・エンディングを除いて撮影は思いの外スムーズに進みました。

それも今の石巻の状況と今回の機会がマッチしていたことによるものと考えています。

「可哀想と思われたくない」「被災地だからでなく単純に面白いと思って来て欲しい」

と自らプロジェクトを立ち上げている高校生であったり。

音楽の力で石巻を盛り上げようとするイベントであったり。

新しいコミュニティのあり方を目指す漁師さんたちであったり。

たくさんの想いであふれている石巻、今を発信していきたい彼ら。

HAPPY石巻はそんな前向きのベクトルを持って活動している人たちの発信の場であり、

石巻に住んでいる・住んでいた人たち、今の石巻を知りたい人たちの情報収集の場であり、

発信する人、探し求める人が集まるプラットフォーム的な働きをしました。

その双方の立場の潜在的なニーズが、スピーディーに映像撮影が進む追い風となりました。

ただ、これが石巻の全てではないのは重々自覚しています。未だに解決されていない問題も山積みです。

それでも、その状況下においても今を一生懸命に生きている人、街に湧き上がりつつあるエネルギーが存在し、

この事実にフォーカスしたものだからこそ伝わるものはあるはずと、HAPPY石巻の制作を進めました。

 

(それぞれの浜から集まった若手漁師による団体フィッシャーマンジャパン)

 

HAPPY石巻を編集するにあたって

 

真っ先に石巻の方のHAPPYに触れ、それを組み合わせることができる自分は、

とても贅沢な役目だなと最初は思っていました。

しかし、HAPPYの撮影が進み動画が増えていくにつれ、

「自分の制作したものが世界に石巻として発信されるのか」

良くなるのも悪くなるのも自分次第。多くの方に協力していただいたからこその事の重大さを改めて感じました。

最初は緊張しているものの最後は「楽しかった」と言って笑顔で引き上げていく人たちを思い出しては、

カットを入れ替えては戻し、消してはまた戻し。出来たと思っても、

「本当にこれでいいのか?」

とすぐに疑問がやってきました。

周りの方に『これでいこう!』となったときも不安は拭えないままでした。

そして公開を迎えることになります。

 

公開するにあたって

 

youtubeの公開ボタンを押すときは本当に不安でたまりませんでした。

世界の目がこちらをジロリと見ているような感覚でした。

なんとか周りのメンバーに『押すよ?押すよ?』と言いながら公開しました。

その後のコメントを知らせる着信音に跳ね上がりながらも内容を確認し、

ようやく自分は抱え続けた不安を拭い去ることができました。

ほとんどの方が今の石巻の姿に笑顔になり、感動し、中には涙を流したとコメントされた方もいらっしゃいました。

 

反対意見の方もいらっしゃるとは思います。

それでも普段お世話になっている人、その知り合いの方が 心から喜んで笑顔になってくれる、

それが自分にとっての最高のHAPPYでした。

 

 

最後に

 

今回HAPPY石巻版を作成公開するにあたってサポートしていただいたジェイティップスのみなさん、

ISHINOMAKI2.0のみなさんありがとうございました。

 

撮影に参加していただいたみなさん、ご協力ありがとうございました。

 

素晴らしい機会を用意してくれた Pharrell williams

に多大なリスペクトを捧げ、彼の歌の歌詞でこの後記を締めくくろうと思います。

 

Because I’m happy
Clap along if you know what happiness is to you
Because I’m happy
Clap along if you feel like that’s what you wanna do

 

だって幸せなんだから

自分にとっての幸せが何かわかったら手を叩こう。

だって幸せなんだから。

自分のしたいことが見つかったら手を叩こう。