まちとカメラと若者 〜 一眼レフカメラワークショップ 〜
石巻の若者を対象とした一眼レフカメラワークショップを行いました。
場所は石巻市子どもセンター「らいつ」。
受講者は当施設を普段から利用している若者たち。小学生、中学生、高校生と年齢はばらばら。
ほぼ全員が一眼レフカメラ自体を触ることも初めてです。
このワークショップでは、カメラの基本動作や撮影テクニックを実際にカメラを使用しながら学んでいきます。
そのほかにも課題を設け、受講者に写真を撮って提出してもらいました。
自分の身の回りでステキと思うものを探し、そのベストショットを撮ってくること。
なぜステキだと思ったのか、その理由も合わせてみんなの前で発表します。
以下は受講者の写真です。
暗く細い道から明るい光と共に姿を現す「らいつ」の姿に心が動いた瞬間。
大きな窓に映し出された空と植えられた色鮮やかな花。
「らいつ」の開放的で活動的な場所の特徴が感じられます。
二人でチームを組んでもらってポートレート撮影の課題も行いました。
この課題のポイントはモデル役とお話しながらその人らしさを引き出すこと。
こちらの写真を撮影した受講者は、相手の中に感じた知性をカメラと眼鏡と腕時計を入れて表現しました。
彼女の自然な笑顔の表情を撮影するために、ノーファインダーで撮影した受講者も。
自分で撮った写真はPCで編集します。
簡単な使い方を教えると自分からどんどん工夫していきました。
スマートフォンを普段から使用している彼ら。
加工すること、人に写真を見せることは今では日常行為です。
吸収力の早さは、若さゆえの好奇心はもちろん、IT技術が進んだ現代の環境によるものでもある。
PCに向かって作業に没頭するところを見てそう感じました。
講習を終えた受講者から、
「ずっと撮っていたかった。」
「一眼レフカメラが欲しくなった。」
という感想をもらいました。
講習を通して、写真を通して、
「観察すること」「発見すること」「考えること」「伝えること」を身につける。
スマートフォンではなく、カメラを持って外に飛び出す。
これまでに触れたことがないカメラという道具に触れることで、新たな世界が開かれる。
見えていなかったものが見えるようになり、
気付かなかったものに気付けるようになる。
それは、誰かのステキな表情だったり、
まちで仕事をしている人のかっこよさだったり、
地域の隠れていた魅力だったり。
若者の武器である勢いと柔らかい感性で、
世界をかきまぜちゃおう。
写真・文 シマワキ ユウ