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デザイナーNANAのUX武者修行の旅! 東京二日目!

[2014/04/30]

 

【2日目】講師:坂田一倫さん(株式会社コンセント)

 

2日目は、「LEAN UX」の監訳者である、坂田倫一さんから、ご指導をいただきました。

 

坂田さんは1週間ほど前からカリキュラムをしっかりと組んでくださっていて、

とても充実した1日となりました。

場所は、坂田さんの勤める「CONSENT(コンセント)」という会社へ。

 

流れは、こうです。

 

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1.「UXについて」

2.「コンセントについて」

3.「コンセントのデザインについて」

4.「サービスデザインについて」

5.「減災・防災×デザイン」アイディアソン

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途中、ランチなどはさんで休憩もありましたが、

とても密度の高いカリキュラムでした!

 

1.「UXについて」By.坂田さん

 

UXデザインの考え方や、UXデザインのためにしていることなど、

説明してくださいました。

 

 

「モノ」から「コト」のデザインへ。

製品(モノ)のデザインではなく、その製品の提供の仕方・ユーザーへの影響の与え方(コト)をデザインすることが、

近年重要視されてきました。

「UXデザイン」は、その「コト」をデザインすることです。

 

UXデザインをする上で大切な考え方があります。

それは「HCD(ヒューマン・センター・デザイン)」…人間中心設計」です。

つまり、モノを使う「人」を中心に、物事を考えるということです。

そこで達成すべき目標が、2つあります。

 

・ユーザーがストレスなく、ニーズを満たせること

・ユーザーが持っていること、使っていることに対して「楽しさ」を生み出せること

 

1つ目は、UXデザインの説明の際によく聞いたことがあったのですが、

2つ目の「楽しさを生み出す」というところは、他ではあまり聞かなかったので心に残りました。

 

「使いやすい」だけではなく、「楽しい」と心で感じてもらう。

そこで初めて、ユーザーのためになるのだと思いました。

 

2.「コンセントについて」By.塩崎さん

 

次は、コンセントの会社についての説明をしてくださいました。

 

ここで、「IA(インフォーメーション・アーキテクト)」という言葉を初めて聞きました。

「IA」とは、「どういった情報の見せ方が適切か」「どうしたら使いやすいか」などを考え、

「伝わるしくみ」をデザインする人のことを言うそうです。

 

 

コンセントでは、役職関わらず、全員が「IA」を目指して仕事をしているそうです。

「UX」を大切にして、こういう理念を持って全員が同じ方向を向いている会社は

あまり聞いたことがなかったので、

とても素晴らしい会社だと思いました!

 

また、塩崎さんは、会社のことだけではなく、

仕事の仕方、人との関わり方なども教えてくださいました。

印象に残ったのは、

「言ってること」と「やってること」のバランスについてです。

 

言ってることが、やってることに伴っているかどうか。

やってることを言っているだけには、なっていないか。

タイミングをみて、確認してみてください。

「言ってること」「やってること」のバランスをとること。

「どうありたいか」を考えて、そこに向かって努力することが大事だということを、

教えてくださいました。

 

目標をきちんと持って、日々努力すること。

進めているかどうか、立ち止まって自分を見つめ直すことを、

忘れないでいようと思いました。

 

3.「コンセントのデザインについて」By.通洋さん

 

次は、コンセントの目指しているデザインについて、お話していただきました。

 

これからのデザイナーには「モノをつくるスキル」だけではなく、

「発見・解決のスキル」が必要になってくる、ということをお話をしてくださいました。

 

経営学、統計学、マーケティング、心理学など、

より広い領域にデザインの仕事を拡張していくことで、「発見・解決のスキル」を上げていくことができます。

コンセントでは、デザイナーがそこをしっかり考えて、お客様とのやり取りを密に行い、

ビジネスの中でデザインの力を発揮できるように、取り組んでいっていると、お話してくださいました。

 

印象に残ったのは、仕事の段階の分け方です。

 

①オペレーションの段階(illustrator、Photoshopなどが使える)

 

 

②アウトプットの段階(レイアウトや、エディトリアルなどができる)

 

 

③デザイナーの段階(UXデザイン、ビジネス、IAなど、より幅広く展開してできるようになる)

 

 

①はできても、デザイナーとは呼べない。

②ができて、ギリギリデザイナー。

これからは、③ができて本当のデザイナーと言える、

というお話をしていました。

 

 

自分はまだまだだなぁと思いました。

ですが、早い段階で、こういう分け方があるということと、

デザイナーとして目指す場所に気づくことができて良かったと思いました。

 

また、こういう風に、物事をレイヤー(段階)に分けて考えると、

見えてくるものがあるんだなぁと思ったので、

今後の自分の考え方に取り入れようと思いました。

 

 

4.「サービスデザインについて」By.大崎さん

 

次は、コンセントのサービスデザインチームの大崎さんから、

サービスデザインについてのお話をうかがいました。

 

 

サービスデザインとは、

利用者(ユーザー)への提供価値をもとに、

事業を構築する、ビジネスアプローチのことだそうです。

 

具体的には、ユーザー調査や、業務管理の部分のお仕事です。

 

私は「ユーザー調査」の部分に興味があったので、

どんな調査の仕方があるのか聞いてみました。

 

・実際に家でスマートフォンを使っているところをビデオで撮影して調査するやり方

・インタビューをして統計を取るやり方

・ユーザーの1日の行動を時系列にした表(ジャーニーマップ)を使って、分析するやり方

 

などなど。

様々なやり方で調査をしていて、聞いていて勉強になりました!

 

「ユーザーが本当に求めているものは何か」

「そのやり方で利益はしっかりと得られるのか」

 

というところを、わかって作るのと、わからないで作るのとでは大きく違ってくると思います。

サービスデザインは、私の苦手な

「統計学」、「マネジメント」、「金融」のことなど、様々なことが関わってきますが、

自分のつくるものを、様々な視点から見れるようになるためにも、

これから勉強して、わかるようになろうと思いました。

 

5.「減災・防災×デザイン」アイディアソン

 

最後にいよいよ、アイディアソンです。

 

お仕事中なのにも関わらず、約20人ほどの社員の方が集まってくださいました。

 

はじめに、イトナブの説明をさせていただきました。

初めて、イトナブの紹介をスライドで説明させていただいたのですが、

プレゼン力が自分にはまだまだ足りないなぁと思いました。。

もっとうまくできるようにこれからがんばります!

 

アイディアソンのテーマは「防災・減災×デザイン」。

今ある防災・減災に関する問題を考え、問題解決につながる「コト」のデザインを、

グループに分かれて、アイディアを出し合いました。

 

 

様々なアイディアが出ました。

 

・伝書鳩を避難所に常設して、災害時の新しい連絡手段として取り入れたらどうか

・災害が起こったときの対処法を、教育のカリキュラムに入れてみてはどうか

・避難所に、災害時のマニュアルをしっかり置いておくべき

 

などなど。

みなさん真剣に考えてくださっていて、感動しました。

 

私のいたグループは、

「災害に関しての興味・関心」を切り口に、

 

・「災害サバイバル 合コン」のようなイベントを開いてはどうか

 

という面白いアイディアが出ました(笑)

 

今、災害に関して、積極的な人って、あまりいないと思うんです。

それは、ネガティブなイメージが根付いている、というのも、1つの原因だと思います。

 

そこで、「まずは災害に関して興味を持ってもらいたい」という想いから、

「面白さ」「楽しさ」という切り口で、

ネガティブな壁を打ち破ろうではないか、

という結論に至ったわけです。

 

とても面白いと思いました。

 

「面白い」と思うことって、大事だと思うんです。

変でもいい、笑われてもいいから、とにかく人に興味を持ってもらって、

そこから、メッセージを伝えていくことができたらいいなと思います。

 

1人では到底出てこないようなアイディアだったので、

グループワークの素晴らしさ、アウトプットすることでの科学反応を感じることができて、

とても良い経験になりました。

 

多彩なアイディアが出ましたが、

発見した問題の根本が、皆さん一致していたことに、感銘を受けました。

全員が、被災した人のことを想いやって考えてくれた結果だと思います。

 

「人を思いやる」その気持ちが、問題の解決につながる手段なのだと、

改めて実感することができました。

 

 

コンセントでの1日は、このアイディアソンで幕を閉じました。

 

コンセントの会社とは全く関係のなかった、

こんな前髪ぱっつんのヒヨッコデザイナーに、

これだけの方が動いてくださったことに、本当に感謝しています。

 

坂田さん、代表の長谷川さん、

塩崎さん、通洋さん、大崎さん、

アイディアソンに参加してくださった全ての方々、

本当に、ありがとうございました。

 

とても濃い1日で、文章もとても長くなってしまいました。。

 

この日は、これから自分がどんなデザイナーを目指していくべきか、

考えさせられる日となりました。